借入金回転期間

借入金回転期間とは?
借入金回転期間とは借入月商比率とも呼ばれ、借入金の合計が平均月売上高によって何ヵ月で返済できるかを表した安全性を計る指標の一つになります。

この数値は低ければ低いほど安全性が高いとされています。
この数値は同じ業種の平均値と比較することが必要です。
もしこの数値が同じ業種より高い場合、売上規模に比べて借入金が過大である可能性があります。
分子の借入金合計には貸借対照表における短期借入金と長期借入金の他に割引手形を加えます。
また、より厳密な借入回転期間を算出する場合は分子に社債を加える場合もあります。
短期借入金とは返済期限が1年以内に設定された借入金のことです。
一方的、長期借入金とは返済期限が1年を超えて設定された借入金になります。


借入金はネガティヴ要素?
借入金に対してはマイナスイメージがありますね、
「借入金(借金)が多い=企業経営の状況が悪い」と思われがちで倒産をイメージしがちです。
しかし借入金が多いだけではすぐに倒産にはつながりません。
倒産は基本的に債務超過に陥った場合に起こるものです。
運転資金としてキャッシュがあるうちは倒産することはまず無いと考えて良いでしょう。
借入金があっても業績が良い企業には金融機関は追加融資を行うことも多々あります。
つまり金融機関が追加融資の判断とする指標は借入金の残高ではありません。
判断材料はすぐに動かせるキャッシュがどれだけ多いかということになります。
ではどれだけのキャッシュが必要になるのでしょうか。
規模にもよりますが1か月に必要な販売管理費の合計が最低でも3か月分支払えるキャッシュを保有しておくことが必要です。
逆に、借入金が全くない状態でも倒産する場合もあります。
それは販売管理費がキャッシュとして1ヶ月分も残っていない場合になります。
または負債の総額が資産の総額を超える債務超過の状態も同じです。
このような場合はいつ倒産してもおかしくない状態ともいえます。